パンペルデュは経営の味方になる!

2011年01月01日

余ったパン発想力品揃え充実

パンペルデュは経営の味方になる!

※パンペルデュとは、フランス語で「忘れ去られたパン」
 
 理想は、当日に焼き上げたパンが完売してロスがゼロ。さらに完売間近の時間帯に来店されたお客様が、ガッカリせずに後日来店してくださる。これは、パンが売り切れることを限定感として上手に演出できる商品力や販売力、立地、客層などの要素がかみ合った稀な例で、そのようなパン屋さんは、ごくわずかである。多くのパン屋さんがロスを視野に入れた経営を余儀なくされているのが現実である。

 余ったパンについて、パン屋さんに与えられる選択肢は3つ。そのまま「安売り(翌日再販売)」か、「廃棄」か、「再加工」か。

 まず、安売り。売れ残るからといって「翌日にそのままパンを安売りする」ことは、結果的に自分の首を絞める可能性が高いというのが編集部の見解。安売りを継続すると「パンの品質ではなく安価な価格に重きを置いたお客様」が増え、他の商品が適正価格で売れなくなるからだ。たとえ価値ある新商品を販売しても、お客様は値下がりした翌日に購入しようと算段。そうなると必然的に売り上げが上がらない体質が染みついてしまう。一見、商品自体の寿命が延びてメリットに感じるかもしれないが、失う物は大きく、釣り合わないのではないだろうか。

 次に考えられるのが廃棄。食品衛生的に廃棄せざるを得ないのは当然のこと、お店のブランディング維持のために「涙ながらの廃棄」ということもある。
 
 3つめの選択は、売れ残ったパンの再加工=パンペルデュである。余ったパンに新しい価値を付加して販売すれば、お客様にも喜ばれ、原価対策にもつながる可能性を秘めている。この点に編集部は注目した。

 パンペルデュの場合、どのパンをどのように加工して販売するかという判断が大事である。そこで今回の特集では、主婦のホンネ、専門家の見解、4人のシェフの実例をもとに、経営の味方になるパンペルデュを探っていく。



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